
刑事アクション映画のパロディみたいなイギリスのコメディ映画で主役も知られてない俳優だとすると日本で公開されるのは至難の業なんでしょうね、今の洋画配給事情だと。それを映画評論家やファンによる上映署名ムーブメントで公開に漕ぎつけたのが、この「ホット・ファズ」。ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロに絶賛された「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライト監督&サイモン・ペッグ&ニック・フロストによる刑事ものへのオマージュ映画です。先週末から公開のに行ってまいりました。署名運動なんかの時には「究極のおバカ映画」みたいなキャッチで語られてましたが、中身はというと実によく出来たアクション映画であります。ストーリーと言っても複雑ではなく。あまりの優秀な捜査ぶりに上司の不興を買って田舎町に転属させられたエリート警官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)が主役。その町ではトロくてアクション映画マニアの若手警官・ダニー(ニック・フロスト)とコンビを組むことに。そんな、ある日村で死亡事故が発生。これを犯罪と確信したエンジェルはダニーと捜査に乗り出す…。でまあ、いろいろな村に渦巻く疑惑が明らかになっていくんですね。とにかく、この監督は映画好きなのでしょうね。ホラー・オカルトから刑事ものまでいろんな映画のパロディが満載で。それでいてアクション・シーンは本格的だし。何と言ってもダニーのベスト・アクション映画が「ハート・ブルー」と「バッド・ボーイズ2バッド」というのが納得できます。アクション映画ファンなら、必ず見るべし。そうでなくても、頷ける面白さですよ。主役が見慣れないので違和感アルかも知れませんが、むかし「ダーティ・ハリー」や「ハート・ブルー」(キアヌ・リーヴスが最高!)を見て、心がビビンとした人にはオススメしときます。
そして、邦題もグーッ! ですね。サブタイトルなんですが、「俺たちスーパー・ポリスマン」じゃなく「ポリスメン」ときっちり複数形になってるのも好感もてます。「イースタン・プロミス」に納得できない僕としては、○。