「本の雑誌」に連載されていた「笹塚日記」が終了してしまいました。元・本の雑誌発行人である目黒孝二さんの日記だったのですが、「本の雑誌」を買うとまず最初に読むのがこのページでした。これからは、寂しくなりますね。「本の雑誌」編集部があるビルの最上階に住んで、読書と執筆に明け暮れ、昼過ぎに起きだしては六号通り商店街で食事や喫茶し、時には麻雀をし酒を飲み、ラジオ出演をこなし、自炊に励み、土日は競馬場に行く…。そんな毎日
を淡々と綴ったものだったのですが、毎月これを読むのがとても楽しみだったのです。ひと月ほど前の目黒さんの行動を読むことで、自分の生活も振り返っていたりしたので、とても寂しいなぁ。目黒さんは発行人を辞してから、顧問として「本の雑誌」に残っていたのですが、実質的な関わりはこの連載だけだったようですね。これからは、自宅の近く・町田の仕事場で執筆をするそうですが、日記は書かないということです。今出ている3月号の最終回は普段の倍の8ページにわたって書かれている力作です。ご本人もなんだか遺書みたいだな、と書かれてますが、何となく一つの時代が終わったような感じがして感無量なのであります。
ところで、目黒孝二さんと言うのは本名なのですが、ペンネームを複数持っています。「群一郎」、「北上次郎」、「藤代三郎」、がそれ。北上次郎はミステリー文芸評論家として、藤代三郎は競馬評論家として使い分けています。群一郎はというと「劇画アリス」などに書いていたコラムニストとしての筆名だったようですが、本の雑誌社に勤めていた群ようこさんがエッセイストとしてデビューした時に寄贈されて、現在は使っていないということです。
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