確か去年も今頃行ったような。だんだんニの席で初寄席というのが定番になりつつありますなぁ。昨年はトリの小三治師匠が代演だったんでちょっと悔しい思いをしたんですが、今年はちゃんと聞けました。 落語ブーム、着物ブームってことでしょうか。夜の部も7時くらいでほぼ満員です。前座は三遊亭玉々丈、喬之助、世津子(奇術)、扇遊、志ん五、円丈、紋之助(曲ごま)、〆治、花禄、金馬、のいる・こいる、川柳、円蔵。とここでお仲入り。気が付いてみると椅子席も桟敷も超満員で、途中から二階席も開けた様子。さすがお正月ですね。末廣亭の二階にお客がいるのって、あの小沢昭一さんの時見て以来です。そして、後半。お正月らしく太神楽社中による獅子舞で始まり、一朝、小袁治、馬之助。この馬之助さん、志ん駒さんの代演だったんですがちょっと珍しい百面相という芸を見せてくれました。羽織りを裏返しにして、恵比須、大黒、達磨大師、花咲か爺さん、文福茶釜の狸と和尚さん、という具合。これも二の席らしいですね。そして、膝代わりが正楽さんの紙切り。いよいよトリは、小三治師匠。マクラが五本指ソックスの話を延々で、面白いんですかねこれ? って感じでしたけど。噺に入ってからはきっちり20分落語をやってくれました。「粗忽長屋」。浅草の行き倒れを熊五郎と間違えて長屋に当の熊五郎を呼びにいく話。やっぱ、小三治師匠うまいなあ。まあ、たっぷり楽ませていただいた二の席でした。
この日いちばん気に入ったのは、〆治さんの小ネタでした。ピップエレキバンの使い方がわからなくて困っているお婆さんを、若い衆が黒い粒をはずして飲むんだよとからかったんですね。本気にしたお婆さんあの粒を飲んじゃった。そしたら翌朝、お婆さんは北枕で寝てたそうで…。という奴。ちょっとブラックで好きだなあ。