泉昌之が好きです。というか、久住昌之が好きなのかな。いや、やっぱ泉晴紀の絵も好きだな。ま、谷口ジローと組んだ「孤独のグルメ」とかも好きだけど。たぶん、久住昌之が好きなんだろうな。20年位前「近くへ行きたい。秘境としての近所--舞台は“江ぐち”というラーメン屋」というとっても長いタイトルの本読んだときは吉祥寺までラーメン食いに行ったしね。この本は今新潮から「小説中華そば江ぐち」というタイトルで復刻してますが。で、久しぶりに泉昌之の新刊が出たので購入。「芸能グルメストーカー」。もとが、「BUBKA」の連載ですからね。「ガロ」魂が宿ってますよ。まあね、女性芸能人がおすすめするレストランの料理を食べに行ってその芸能人を批評するという、それだけの本なんですけど。細かいとこが、いかにも泉昌之でね。デビュー作の「かっこいいスキヤキ」とかさっきの「江ぐち」なんかと、変わってないですよ、手法は。でも、それでいい。面白いもん。
ついでに、というかアマゾンで購入送料無料になるように(てセコいな俺)、文庫版の「新さん」も同時入手。以前単行本で読んでたけど、おまけが1篇付いてて徳した気分。「新さん」は一本気な江戸っ子の新さん(角刈りに黒ジャンパー、でも仕事はシルクスクリーン工房で働いてたり、インテリアリフォームしてたりするんだけど)が主人公の短編集。でも、微妙に各編が絡み合って、おそらくは吉祥寺近辺に住む新さんをめぐるライフスタイルとちょっぴり恋愛のお話として連作にもなってます。読み直して再度面白かった。今風のかっこよさ皆無の新さんが結構モテちゃったりして(でも本人気付かなかったりする)。いーなーこの感じ。超久しぶりに泉昌之ブーム。なんだか、無性に吉祥寺、行きたくなってきた!!
泉昌之だとか久住昌之だとか泉晴紀だとか、頭の部分がわからない方のために。泉昌之は、久住昌之が原作、泉晴紀が作画を担当して結成されたマンガ・ユニットです。泉昌之名義では「かっこいいスキヤキ」、「豪快さんだっ!」、「ダンドリくん」、「ジジメタルジャケット」があります。久住昌之は個人で文章を発表している他、弟とのユニットQ.B.B.による「中学生日記」で文藝春秋漫画賞を受賞してます。泉晴紀も単独で「東京ズカン」、「キュービック城の秘密」、「オトナの漫画」などを描いています。