
さすがに大ヒットらしく、まわりでも見た人が続々と出てきたので、これはマズい追いつかなくては、と映画館に行ってきました。さすが、ロン・ハワード監督だけあって、原作のほとんどのエピソードを網羅しつつ2時間半にまとめた手腕は素晴らしいです。ローマ時代の映像も凝ってるし美しいし。もちろん、原作の持つじわりじわりと謎が解けていくカタルシスとかは望むべくもないんですがね。というか、一番違和感があったのは、ラングドン役のトム・ハンクスだったんですね。やはり原作小説にハリソン・フォード似と書かれていたので、もう少しマッチョな感じをイメージしていたんですよね。それにトムにはあの長髪、全然似合ってないし。ソフィー役のオドレイ・トトゥは「アメリ」の時より綺麗に見えた感じでしたね。まあ、登場人物が描ききれてないとか、いろいろ酷評もされてますが、原作とはひと味違ったジェットコースター・コンスパイラシー・アクション映画としては、十分楽しめましたよ。多分原作読んでない観客でも楽しめただろうしね。とは言え、ジャン・レノに関するエピソードはちょっと余計だったかもですね。確かに捜査側にそういう人物がいることが必要ではあるんだけど、この部分を軽く流せばもう少し時間を有効に使えたのになあ。というのが僕の感想。もしあと1時間あれば、さらに原作に忠実で深みのある映画にはなったとは思いますが、その必要もないでしょうしね。

面白かったのは、エンド・ロールでどの映画にもあるように、「この映画はフィクションであり…」という但し書きが流れるんですが、これにキチンと「本作に登場する登場人物や出来事、名前はフィクションです。登場する人物や史実、名前の類似性は完全に偶発的なものであり、意図的なものではありません」という字幕が付いていたことですね。ソニー・ピクチャーズもキリスト教関係者からの反発を相当気にしてるみたいですね。