落語家の三遊亭圓彌さんが肝臓がんのため、亡くなった。69歳。今年のお正月二の席に末廣亭で拝見した時は、そう具合が悪いようでもなかったのだが、残念だ。昭和33年に八代目春風亭柳枝に入門。師匠の死後、六代目三遊亭円生門下に移籍。47年に真打ち昇進。女性が登場する話や芝居を題材にした話が得意だった。日舞、清元の素養があり、毎年夏の「風流住吉踊り」には欠かせない人物だった。最後の高座は3月20日で、末廣亭昼席トリの「子別れ」を演じた後、入院した。三月中席の主任を完全に果たしきったのだなあ。生真面目だけど、江戸の香りを感じさせてくれる噺家さんだった。合掌。