TBSの1月ドラマ「白夜行」に、ハマッっている。と言っても、綾瀬はるかファンでも、山田孝之ファンでも、ない。じゃあ、東野圭吾ファンかというと、そうでもない。もちろん原作は以前読んで、大変感心したし、僕の中では東野圭吾作品のベスト1なのだけど…。理由は、何にも増して、福田麻由子という女優のせいなのだ。このドラマの第1回は2時間スペシャルで放送された。連続ドラマの初回拡大というのはよくあることだが、2時間というのはそうそうあるものではない。今クール、TBSが「白夜行」と「輪舞曲」の2枠でそれを仕掛けたのが確信犯なのかもしれない。しかし、特に「白夜行」についてはそれが必要だったと思われる。「白夜行」は15年前の殺人とそれに関わる少年と少女のその後の人生を描いたドラマなのだ。特に初回スペシャルでは、15年前のことが描かれている。つまり、第1回には綾瀬はるかも山田孝之もほんの少ししか登場しないのだ。そこで綾瀬はるか演じる雪穂の少女時代をやっているのが「福田麻由子」なのだ。そう言えば、「女王の教室」にも優等生役で出ていた記憶はある。しかし、この「白夜行」での
彼女の存在感は、まさに圧倒的だった。山田孝之の少年時代を演じた男の子だって、決して下手という訳ではない。しかし、初回の2時間はすべて、福田麻由子という女優が支配していた。そう言っても過言ではあるまい。僕と同じことを考えた人は多かったのだろう。彼女をグラビアで取り上げた週刊誌もあったし、朝日新聞のテレビ欄にはインタビューも載った。飲んだくれで生活力のない母親を睨む暗い眼差し。図書館で本を読む真剣な表情。初めて見つけた友達に心を許した時の明るい笑顔。いやあ、11歳とは思えない、懐の深さと大人っぽさを秘めています。あの凄みをたたえた少女の青春時代だと思うと、綾瀬はるかの演技にも、ついつい注目してしまう僕がいるんですよね。これからは回想シーン以外で出てくることはないんだろうけど、福田麻由子ちゃんに引っ張られて、「白夜行」は最終回まで見ちゃいますね。