「RIZE」という映画を見た。ドキュメンタリー映画なんだけど。アメリカはロスに、サウス・セントラルというひどく貧しい地域がある。何度も暴動が起きているのでも有名なところだ。今でも銃による犯罪は日常茶飯事である。そこに住む若者たちが、ギャングにならずに、成り上がるための一つの手段に、ダンスがある訳だ。圧倒的に黒人が多い地域で、貧困を忘れるために始めたダンス。異常なまでに体を腰を腕を足を振り回して踊る姿はまさに圧巻である。監督はマドンナやエルトン・ジョンを取る天才フォトグラファー、デビッド・ラシャペル。抜けるまでの青い空と汗に光り輝く肉体を美しく撮っている。「クランプ」と呼ばれるダンス・シーンは見ものなのだが、ドキュメンタリーとしては少々食い足りないかな。90分持たせるほどの、ドラマ性は見出せなかったね。チラシには、「サンダンス映画祭熱狂!」とか「アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門・最有力!」とか書いてあるけど、ちょっと大げさでしょ。サンダンスでも賞とってないしね。しかし、全体を貫通するグルーブ感はサイコーです! 渋谷シネマライズで公開予定。渋谷あたりの若いのがコレ見て、すぐに真似るんじゃないかな…。