
天然ロボット主宰の湯澤幸一郎とナイロン100℃の新谷真弓が組んだユニットがImpasse(アンパース)。湯澤は耽美とかロリコンとかゴシックとかがテイストだが、新谷もそっち方向がスキということらしい。脚本は湯澤、新谷と動物電気の政岡泰志。オムニバス形式である。男女の愛、兄妹の愛、ロリコンの愛などがテーマの2時間半は、超濃い内容。タイトル作の「あんずとすしお」は杏子と寿志という兄妹の話で3部構成。ロリコン漫画家の兄寿志はニートで、キャバクラ嬢の妹杏子の家に居候している。杏子は兄が好きで、一生一緒に暮らしたいと思っている。兄の書くマンガの主人公は「あんず」と言う。明らかに自分に似たキャラを書く兄も自分を好きなはず、と思う妹。二人の不思議な関係は少年少女時代の夜の出来事に端を発していた…。という感じ。他にも、女子中学生極道の話やら、

原寸大少女人形の話やら、売春島で暮らす兄妹の話やら、すべての作品にエロや兄妹愛、ロリコン、が過剰にまぶされていて、見ているうちに息が苦しくなってくる(笑)。新宿ゴールデン街劇場という、キャパ50人の小さいハコでの二人芝居。見ているうちに、こっちまで変な気分に…、なってはこなかったけれど、不思議な空間に紛れ込まされてしまったのは、確かだった。25日まで。