昨晩はちょっとした会食で、元赤坂のレストラン「カナユニ」に。元サントリーの裏側の、ややもすれば見落としてしまいそうな入り口。こげ茶色の木戸を入ると半地下にその店はある。来年で40周年を迎えるという歴史のある店。三島由紀夫が愛し、大橋巨泉が通ったとか。日本で初めて、キールを供し、ボジョレーヌーボーを仕入れたお店とも言われます。最近流行の「隠れ家」の先達でございましょう。スペイン風とでも言うのでしょうか、外壁のように白く塗られた壁面に懐かしい学校の講堂のような昔風の木の床。四人がけのテーブル席が10ばかりとバー・カウンター。グランドピアノがあって、ジャズのライブも入る。昭和40年代の最先端を見るような雰囲気。それでいて、今でも満席になるのだから、凄い。料理は正統派のフレンチ。しかし、肩肘張ることなく、箸だって出てくる。いやあ、参りました。こういうお
店がしっかりと存在して、そこに集うお客がいる。まだまだ東京もすてたもんじゃござんせんな。空豆とホワイトチョコレートのムース・コンソメジュレ、とか、真鯵の軽い燻製とズワイガニのタルタル、とか、相当なメニューが続々。ホワイトアスパラも美味。フィレステーキもとろける柔らかさ。ああ、食べすぎて、飲みすぎて。たいへん楽しい夜でございました。