関西(特に神戸)で人気という焼肉店が東京に進出です。その出店場所が成城学園というのがちょっと異色です。成城学園はなかなか飲食業がうまくいかない街なんですね。だから、地元に根付いた飲食店というのが育たないのです。もともとのお店が1991年に神戸の御影から始まり芦屋で展開したお店と言うことで、東京でも高級住宅街へ出店を、と考えたのでしょうかね。成城店のオープンは5月。このほど行ってまいりました。お店の前には数人のお客さんが空席待ちをしています。電話で予約してあったので、さほど待たずにお店のなかへ。焼き鳥とはミスマッチともいえる、煉瓦造りにシャンデリアという不思議な感覚のインテリアです。面白いのは、お店の従業員たち(女性が多いんです)の大部分が関西弁なこと。一瞬、関西に来ちゃったのかと戸惑うほどでした。焼き鳥は2本単位での注文。まず飲み物を頼んだ後、各テーブルに置いてある注文伝票に書き込むスタイルです。また、テーブル上にはにんにくだれが置いてあって、それで食べるキャベツはいくらでもサービスということです。流石関西というか、焼き鳥の部位の呼び方もちょっと違います。ねぎみは、ねぎ間。とりみは正肉。ひっぷとおつぼねは尻肉ですが、東京ではぼんじりと言いますよね。ねっくが首肉なのは、解りやすいか。さらに砂肝は、ずりと呼ばれています。ハツは、こころ。ごちゃ、という聞きなれない串もあります。これは、心臓の付け根のところだとか。そして美味しかったのが、そでとそり。そではご想像の通り、手羽の付け根の部分ですね。そり、って何だろうと思ったら腿の付け根らしいんですが、もともとフランス語でソリレスと呼ぶそうで(Sot-l’y-laisseとは、愚か者は残す、という意味とか)。何しろ一羽の鶏から二つしか取れない超貴重品でした。てな具合に、ちょっとした異次元体験をさせてくれるこのお店。価格設定は少々お高めで、3名でおなか一杯&お酒もそこそこに飲んだらお勘定は10000円を越しました。確かに美味しいのですが、も少しお安ければね。しかし、お店の雰囲気は、サラリーマンのための居酒屋というよりは、オシャレな焼き鳥ファミレスという感じですから、ま仕方ないかも。チェーンで展開している今井屋本店にちょっと似た感じでしょうかね。この関西発の焼き鳥屋さん、首都圏でも流行するのか、ちょっと注目です。