焼酎の「佐藤」と言えば、佐藤白と佐藤黒の2種で入手困難とも言われる人気を誇っている蔵元です。その佐藤から麦焼酎が出たというのです。もともとこの蔵元は麦焼酎も作っていたそうですが佐藤というブランドで麦を出すということで、相当気合を入れて作り上げたようですね。発売は7月3日ということでしたが、ようやく飲んできました。ボトルラベルは既存の白や黒と同じフォーマット、ただし紙を茶色にし、文字は黒というデザインです。一口含むと、麦を焦がしたような濃い香りが口の中で広がります。なのに、口当たりはまろやかなのです。即、思い出したのが、最近人気の麦焼酎「兼八」。まさに麦こがしのような香りで大人気を博し、入手困難となっている麦焼酎です。当然、兼八のことは佐藤酒造の開発者の頭にもあったはずです。と言って同じものを作る訳にはいかない。ということで完成したのが、この佐藤麦なのでしょう。
個人的な意見ですが、僕の舌によれば明らかに兼八よりも佐藤麦の方が美味しかったですね。麦の香りだけに頼らず、やわらかい飲み口とふくよかな味わいを実現したという意味で、もしかしたら現在日本で最高の麦焼酎かもしれません。蔵元によると、原料である麦の高級脂肪酸を通常の焼酎の倍含んでいるとのこと。蔵元は信頼できる特約店にしか卸していないそうですが、もちろん入手は超々々困難だそうです。
ちなみに、ネットオークションや通販をチェックしたところ、すでに定価が2500円程度の一升瓶が10000円を超えるプレミア価格で取引されていました。まったく、こんな転売で儲けるなよ! と。しかし、芋のブームに飽き足りない人たちに兼八が快く受け入れられたことを考えると、早晩佐藤麦は大ブームを巻き起こすことでしょうし、この入手困難&プレミア価格は当分解消されないのかも。