うーん、こんなの公開してたなんて全然知りませんでした。去年の10月公開ですか…。さすが、ホラーは一般に情報が行き渡らないんですね。まったく知らずに見たら、クエンティン・タランティーノ・プロデュースだって! 監督のイーライ・ロスはこれが監督2本目。デビュー作の「キャビン・フィーバー」はそう話題にならなかったけれど、何故かタランティーノが2作目をプロデュースしたんですね。ホステル、とはまさにユースホステルのこと、オープニングはアムステルダムのホステルから始まります。アムステルダムと言えば、フリー・ドラッグ&フリー・セックスの街。アメリカからやって来た若いバックパッカーたちが、好き勝手に楽しんでいる様子が描かれます。そして、そこで知り合った一人の若者から、まさに酒池肉林が繰りひろげられているという東欧のホステルの話を聞かされるのです。そして、アメリカ人2人とアイスランド人1人の旅人たちは、スロバキアにあるというホステルを目指すのです。確かにそのホステルには美しく奔放な美女がいました。まさに天国とも言える世界に快哉を叫ぶ彼ら。しかし、そのホステルの陰に潜んでいた実態とは…。ま、インターネットで拾えばいくらでもネタばれはあるんで、書いてもいいんですが。
一応こちらに。クスリと美女に眠らされた若者が目覚めた場所は暗い地下牢。目隠しされ、手錠、足錠を施された彼の前に佇むのは巨大ハサミやらチェーンソウやらを抱え肉屋のエプロンを付けた男だったのです。そう、この村には極秘の地下組織が存在していたのです。そこでは、高額で快楽殺人を金持ちたちに提供していたのでした。ただ一人生き残った青年はここを脱出できるのか…。ありがちな話ではありますが。エグすぎるスプラッタではありますが。結末も見えちゃう感じではありますが。東欧の田舎町で繰り広げられるアンダーグラウンド・エンターテインメントが、暗くよどんだ色調でうまく描かれていました。伊達にタランティーノ・プロデュースではありませんでしたよ。途中、一瞬登場する三池崇史監督が魅力的(タランティーノ直々のオファーだそうです)。ホラー&スプラッタ好きなら、DVDでチェックしてもいいかも。