ホイチョイプロダクションと言えば、ビッグコミックスピリッツの「気まぐれコンセプト」というマンガで一世を風靡(まあ、まだ連載中ではあるけれど…)、その後「見栄講座」がベストセラーになり、さらには「私をスキーに連れてって」、「彼女が水着にきがえたら」など映画制作も行なっている集団。スピリッツの連載も陰が薄いし、最近は映画の話も聞かないなと思ったら、8年ぶりに新作映画が公開されるんですね。もともと成蹊小学校の同級生グループによる集団なので、まさに大学時代から就職してまでもバブルを満喫した世代。どんな新作かと思えば、まさにバブル時代を描く映画をつくったとはね。同じCG使うんでも「ALWAYS 三丁目の夕日」とは真逆ですなあ。主演は、広末涼子、阿部寛、薬師丸ひろ子。阿部扮する財務官僚は日本経済崩壊の危機を予想。その東大の同級生で元カノである薬師丸ひろ子は日立製作所(監督の馬場さんの元勤め先ね)で洗濯機を開発中にタイムマシンを発明してしまうのです。で、バブル崩壊をくいとめるために1990年3月にタイムトリップした薬師丸なのだけど、行方知れず。で、薬師丸の娘である広末が薬師丸救出とバブル崩壊阻止のためにタイムマシンに乗り込む…。という感じのお話ですね。まあ、完全なる夢物語なんだけど。バブル時代の風俗が、けっこう緻密に描かれてて当時を知るものとしては面白く見れましたよ。ま、今の若い人にはチンプンカンプン
だろうけど。六本木の瀬里奈に向かう角に森永LOVEがあったり、女の子の眉が異常に太かったり、タクシー券が使い放題だったり、あー懐かしいですなあ。ある一部の世代にとっては、そんなオモシロさが漂う映画です。テレビから昔の映像が流れてきたり、神宮外苑のセランが最新のデートスポットだったり、そんな細部を楽しめる人たちにはオススメ、かな。あとね、思いのほか広末がカワイイんですよ。超アップとかは厳しいんだけど、映画全編を通してカワイイ! 24歳の役なんだけど十分通用してましたよ。(試写にて拝見。公開は2月かな)
ところで、ホイチョイプロダクションズ(正式にはズが付くらしい)の中心メンバーである、本作の監督・馬場康夫さんとマンガを描いてる松田充信さんの成蹊学園の同級には安倍晋三首相もいたらしいですよ。なるほどねえ。安倍ちゃんはバブル世代なんだなあ。さらに驚いたことには、小学館の相賀昌宏社長も同級生なんだってさ。なるほどスピリッツの連載が終わらない訳だよね…。