「PTU」などで知られる、香港ノワール・アクションのジョニー・トー監督の「エレクション」を拝見。香港批評家協会の2005年ベスト映画だし、カンヌ映画祭のコンペティション部門参加作品ということで期待して見に行きました。ダークな画面で暴力を淡々と描く手腕は相変わらず。警察ではなく、そのものずばりマフィアが主人公なので、「PTU」などよりさらにノワール感、増量って感じです。原題は「黒社会」。香港マフィア一家の次のボスを選挙で選ぶ、という話なんですが、裏切り、暴力、殺し、寝返りなどが満載。裏切った仲間を木箱に詰めて山の上から蹴落とすとか、バイオレンスのパターンも多彩です。一見真面目そうに見えるロクに「PTU」のサイモン・ラム。ライバルで短気なディーに「愛人/ラマン」のレオン・カーフェイ。ボスの座を争う対照的な二人がストーリーを盛り上げます。100分という適当な長さもいいなあ。すでに作られているというパート2が早く見たいですね。