新宿ゴールデン街には最近どんどん新しいお店が出来ています。手ごろに自分の店が開けるということで、若い人たちがこの街に目をつけたのですね。普通のバーから懐メロバー、映画バー、歌謡曲バー、はては心理学バーからメイドバーまでが所狭しと軒を並べています。その中にあって、バブル期の地上げの嵐を乗り越えて今に至る老舗店もしっかりと存在しているのです。そんな歴史を持つ店のひとつが「
洗濯船」。ピカソたちが集ったというパリのアトリエから付けた店名。
経営するのは吉成由貴子ママ。靖国通りから花園交番のところを入ってずっと奥、八番街に位置します。30年という歴史がイイ感じに出ている店内はいつも常連さんたちの笑い声でいっぱいです。ゆっこママ手づくりの季節感あふれる突き出しも大人気。実はここ、バーとしては多分日本初という禁煙のお店なのです。時折お店の外で紫煙をくゆらす愛煙家たちを見かけるのもまた、このお店の名物。ちょっと行きたくなるでしょ。ただし、「洗濯船」は紹介制をとっているバーですので、なんとか伝手をたどってみてくださいね。その洗濯船の30周年記念パーティーが行なわれました。25周年の時には、音楽好きの常連さんたちの手で「
洗濯日和」という記念CD(左の写真)まで出してしまったくらいだから、この手のイベントはお手の物です。ジャズ演奏あり、ベンチャース&ビートルズ・メドレー
、あり、沖縄民謡あり、落語あり、お客さんのジュニアたちによる漫才あり、ギター弾き語りの「スローバラード」やタオルが宙を舞う「止まらない Ha~Ha」あり、ドレス姿の美女たちが歌って踊る「マシュケナダ」や「恋のバカンス」あり、3時間半を目一杯楽しませてくれました。30年という歳月がお店やママやお客さんたちをとてもまろやかに熟成してくれた結果なのでしょうか。ホントに心がホッとするいいパーティーでした。