DVDにて、ちょい古の映画「コラテラル」を鑑賞。トム・クルーズの殺し屋が1台のタクシーで何人かを1日で殺していく、という位の予備知識のみで見ました。タクシーの運転手マックスは「レイ」のジェイミー・フォックスが演じてたんですね。本格的に殺し屋のヴィンセント(トム)が登場するまでは、夜勤タクシー運転手の仕事をカッコいい音楽と美しい空撮で追いかけるPVみたいでした。客の黒人女性検事アニー(ジェイダ・ピンケット=スミスってウィル・スミスの奥さんですね)とのちょっとしたやりとりもお洒落でよかった。結構ファッショナブルな恋愛映画なのかと思いきや、結局はアクション映画。殺し屋ヴィンセントが登場するなり最初の目的地で殺人と死体に遭遇してマックスは否応なしに殺人ツアーの同行ドライバーにさせられちゃうんです。夜勤が始まるトワイライト・タイムから夜明けまでの時間で、ロサンゼルスの夜に暮らしている刑事やマフィアが入り乱れてのすったもんだを描いています。感想から言うと、主演はトム・クルーズではなくて、ジェイミー・フォックスですね、この映画。だいたい、凄腕の殺し屋というには、ヴィンセントは注意力はないし、気まぐれな行動は取るし、リアリティがないんだなぁ。まあ、殺人を怜悧に行なうという
部分は分かるんですが。一方、運転手マックスは、真面目ではあるものの、念願のリムジンサービス会社を持つという夢には遠く及ばず、タクシー稼業から十数年足を洗えないという役どころ。人生で行動に出られない男が、生死の境目でどんな行動をしたのか。そう見れば面白いかもしれません。