超遅ればせではありますが、「Mr.&Mrs. スミス」を見ました。個人的には、アンジェリーナ・ジョリーが大好きですから、嫌いな映画なはずがありません。とは言え、ブラピとの共演とか、夫婦が両方とも殺し屋だとか、予備知識はあったので、あまりがっかりしないように、そう期待せずに見た訳です。ところが、これが良くできてるんですよ。いや、リアリティとかはぜーんぜんないんだけど。街中や住宅街でバンバン銃撃戦やっても警察が来なかったりね。大体6年間もお互いの素性を分からずに結婚してたなんて、どちらも殺し屋失格だと思うしさ。でもね。面白いんですよ。バカバカしさが最高なのよ! 主人公たちの名前からして、ジョン・スミスにジェーン・スミスだものね。自宅の地下に武器庫はあるし、アンジーのオフィスはレキシントンアベニューのビル最上階で働いてるのは女性ばかりだし。いやもう、全部が作り話なんだけど、気持ちいいですよ。それに殺し屋は儲かるらしくて、家から家具からファッションから飲み食いするものまで、贅沢の極みで
笑っちゃうし。監督は「ボーン・アイデンティティ」のダグ・リーマンなので、アクションやCGシーンは十分にカッチョよく撮ってくれてます。レストランで涙するアンジーにシャンパンを注ぐシーンとか帰宅してすぐマティーニを作って飲むシーンとか、夫婦の対決の前にワインボトルを落としそうになりながら受け止めるシーンやら、結構酒にからむこだわりのシーンも多くてお洒落な仕上がりでした。ロマンチック・アクション・コメディとして見れば、結構な傑作ですよ、これ。さらに冒頭とエンディングに、セラピストのカウンセリングを受ける二人が使われているあたりにも、技を感じます。ビッグネーム共演の大作にはよく期待はずれが多いんですが、これは違いました。