主演男優賞は「レイ」のジェイミー・フォックスだったが、それ以外は「ミリオンダラー・ベイビー」が総なめ。主演女優賞のヒラリー・スワンク。助演男優賞のモーガン・フリーマン。監督賞もクリント・イーストウッド。そして、作品賞も「ミリオンダラー・ベイビー」。一躍、「ミリオンダラー・ベイビー」は最もホットな映画となった。アメリカ映画について鋭い視点で最新の情報を与えてくれる
町山智浩アメリカ日記では、ある理由のために「ミリオンダラー・ベイビー」はオスカーをとりにくいと指摘していた。ネタばれになるので詳しくは書かないが、宗教的、社会的な論争の種となる問題を扱った映画だからである。すでに、この映画を「プロパガンダ映画」だとして抗
議行動に出ている人たちもいるという。
CNNのサイトでは、「以下のAPの記事はこのオスカー候補映画の重要なプロットを明かしています。それらを知りたくないのなら今すぐ読むのをやめてください」という但し書きを付けて、「ミリオンダラー・ベイビー」によって巻き起こされた論争を取り上げている。となると、ますます、見たくなってくる。昨年の「ミスティック・リバー」でもシブい演出を見せてくれたクリント・イーストウッドがどんな映画をつくったのか興味は尽かない。日本公開予定は、2005年というだけで、まだ未定。待ち遠しいぜ。