古谷実といえば「行け!稲中卓球部」である。いや、であった。今は、「シガテラ」だ。「ヒミズ」も相当ではあったが…。「シガテラ」の凄さは、ちょいと芸術であろう。現代の高校生の日常と非日常をこういう形で描ける小説家がいるかなあ。なんて、思ってみる。十代の芥川賞作家もまあ、評価しない訳ではないけどさ。こういう作品を書くマンガ家、もしくはコミック作家を、もっともっと評価しなくちゃね、だ。内容については、読むしかないな。ストーリー紹介してもしようがないし、な。まあ、主人公荻野の彼女(ひとつ年上の大学生)南雲さんは、それはもう、魅力的だあな。「シガテラ」読んだ男の90%は惚れるね。10代から60代までね。まだ、4巻だけど、どうなっていくのかは、全く不明。ちなみに「シガテラ」とは、熱帯の魚に含まれる毒のことらしいのだが、ただの毒ではない。魚自身が持つ毒ではなくて食物とする貝や藻などの中にある毒が魚の中で毒素として蓄
積されるという性質のものらしい。その辺りの意味合いが今後の展開に関係するのだろう。とは、僕の想像。まさに、いま目の離せないマンガである。現在ヤンマガに連載中。ギャグとシリアスとラブとエロの間を行ったり来たりするスリリングな展開は、必読。南雲さん、カワイイし。